PCI Expressブリッジチップに宿る“DEC魂”

 Akiba PC Hotline!さんにPCIe x4/x8コネクタ採用の4画面出力ビデオカード展示中という記事が掲載されている。「MOBILITY RADEON 9000でなぜPCI Expressなのだろうか?」と思ってカード写真を見ると、チップ本体を冷却しているであろうクーラーに加え、大型のヒートシンクが。
 「なるほど。やはりブリッジチップ(インターフェイス変換チップ)か」と思い、ちょっと検索してみるとアメリカIntelの組み込み機器用ページがヒットした(注:PDFです)。問題の(?)ブリッジチップはIntel 41210といい、紹介ページ(英文)では、PCI Express x4ポートに133MHzのPCI-Xデバイスを2基接続できるという、割ととんでもないチップのようだ。
 発表はなんと2003年10月14日(MicroTechnologyBusinessさん)なので、変換に関する安定性などに関しては心配なさそうである。

 さて、ここまでは長い前振り。
 インテルの汎用PCI to PCIブリッジチップは、ディジタル イクイップメント コーポレーション(DEC)から買収した「Intel 21150」(DECでの名称は「DECChip 21150」)という製品が元になっている。
 そして、インテル現在のPCIブリッジチップのラインナップは、211xx系(PCI用)、31154(PCI-X用)、そして41210(PCI Express用)という3シリーズとなっている。どうも、この型番(シリーズ?)は211xx系以降、一貫して継続しているようだ。DECファンの一人である私は、このラインナップを見ていると、「源流はDECChip 211xx系ですよ」と密かな主張が見えてくるようで、嬉しかった。
 かなりオーバーな表現だが“PCI Express時代になっても、DEC魂は死なず”といったところか。