アルティメットまどかの見つめる秋葉原の風景は


 6月7日深夜、秋葉原COMIC ZINさんに設置された、グッドスマイルカンパニーさんの「アルティメットまどか」フィギュア看板が、ファンの間で話題となっている。

 このキャラは、「魔法少女まどか☆マギカ」の最終話に出てくる、“夢と希望の護り手”とも呼べる存在(正確には、夢と希望“だけ”なのだが)。この看板は、11月発売予定のフィギュアの店舗予約が開始されたことを受けて設置されたものだ。

 さてこの看板、Twitterのアキバクラスタ(秋葉原を巡回されている個人ニュースサイトの方々)をはじめ、秋葉原に来た方々が、その話題性とフォトジェニックさからこぞって撮影されているのだが、私も撮影してみた。その際、アングルをいろいろ探ってみたけれど、自分の腕では、交差点を斜めに横切ったポイントから撮影するのが一番落ちついた。

 看板の撮影をしつつ周囲を確認すると、とあることに気が付いた。件のフィギュアは劇中の動作から、弓を引き絞り、正面を見据えている……のだが、その見据える先は、まさに4年前の事件の中心となった交差点なのだ。

 よく確認すると、看板の写真はやや俯瞰気味に撮影されたカットであるため、見下ろす形になっている。そして設置されたタイミングは、奇しくもあの事件から4年経った6月8日……。
 また、劇中でのアルティメットまどかは、「全ての魔女を生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女をこの手で」という意志を体現した存在(「魔女」とは劇中で闘いを余儀なくされた存在)。劇中では、ある意味で物理法則をねじ曲げているほどのキャラクターである。

 そうした存在を、このタイミング、この場所に遣わしたこの看板。
 私の勝手な妄想ではあるのだが、過去はともかくとしても、「未来の秋葉原から不幸を消し去りたい」という想いが込められたものなのかもしれない。

 もちろん、「そんなMMRのようなことが!! 全部偶然だろう」というとらえ方が一般的だろう。しかし個人的には、タイミングといい位置関係といい、あまりにも出来過ぎたものを感じたのも確かだ。
 そして、偶然だとしても、「魔法少女まどか☆マギカ」という作品、そしてこのキャラは、そういった逸話が似合う存在でもある。

 最後に、不幸にも起こってしまった心斎橋の事件を含めて、亡くなられた方々に合掌するとともに、これから不幸な事件が起きないことをお祈りしたい。